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Greeting
ご挨拶

トライアードの社名には、色相環を三等分した最もバランスの良い位置にある三色を組合せる配色、音楽の三和音の完全な一致という語源があります。また、意識・無意識・セルフイメージのバランスを保つ状態を意味し、小学校の卒業アルバムの寄書きに、ただ一言記した「魂」=トライアードから付けたものであり、「始まりの瞬間、一創造主」であり続けたいとの想いを込めています。

日本とオーストラリアにて展開しているグループ全体の事業を通じて、時を超えて豊かな地球であり続けるために「社会デザイン」に注力できるようになり始めています。昨年、国連加盟国(193カ国)よって全会一致で採択された「我々の世界を変革する持続可能な開発のための2030アジェンダ」を実現するために、 2030年までの15年間に17の目標と169のターゲットが掲げられました。想像力と創造力を高め、オープンで透明性の高いコミュニケーションの中から、これからの変革の流れやアイデアを産み出し、先進国・途上国の概念を取り払い、国際社会が共通のビジョンを持ち続け、誰も置き去りにしない豊かで持続性の高い未来になるために、市民社会、ビジネス、政治、さまざまなセクターが連携し、世代を超えて、国境を越えて協働し、これから何が必要かに気付き、どう生きていくべきかを知るために、世界は一つであることを体感できるシュミレーションゲームに参加して、ご一緒した皆様と貴重な価値観を分かち合いました。人の性質による普遍的な行動様式によって生じる問題を、世界共通に認識できるように「見える化」することで、状況を正しく把握し、大切なもの・こと・ものごとに気付き、行動様式が異なるすべての素晴らしい個性が価値観を分かち合うことで、目指すべき方向性を認識し、環境・社会・経済の3つの観点において、地球と、そこで生きている人にとっても、最も素晴らしいバランスを整え、共創し、共生できることを学び知りました。

世界にネットワークがある商工会議所、日本人会を始めとする各地の日本人コミュニティにて取組んでこられている活動実績を礎とし、連携を強化しながら協働することで、さらなる展開として、日本人コミュニティが存在する世界の都市に「JAPAN TOWN」や「JAPAN STREET」を形成することが、国連が提唱する「2030アジェンダ」を実現させる一つの方法になるのではないかと私は考えています。本来、柔軟性に優れた日本人の高いポテンシャルに加え、震災復興の際に再認識された協調性や思いやりの心、世界を驚かせたワールドカップ・ラグビーや、オリンピックにおける陸上種目の男子4×100mリレー競技の活躍に象徴されるように、目標が定まった際の集団での日本人のたゆまぬ努力に裏付けられたパフォーマンスの高さが認められています。「JAPAN TOWN」や「JAPAN STREET」は、日本人の個としての優しさを補いながら、地域創生・地域経済活性化の基本概念である、歴史・文化・自然・食・伝統工芸・人の魅力など、その地域に根付いている独創性への原点回帰による本質的な価値の再発見に加えて、卓越した日本の最先端テクノロジーとの融合による新たな価値観の創造を目指す日本のさらなる魅力まで、日本に訪れることが叶わない世界の人々に対しても、真のグローバル化の実現に向けて世界の各地にて発信する拠点になります。一過性のイベント等ではなく、いつでも、見る・聴く・話す・味わう・触れる・嗜むなど、五感による様々な体験を通じて、知り、気づき、考え、教わり、楽しみ、感じることを共有することができる「場」となることで、イベントを純粋に楽しむ等の異なる価値観を持ち、行動様式も異なる多様な個性と、日本の文化・日本人の精神性が融和することにより、忘れかけている日本や日本人の素晴らしさに、より深く気付き、強く再認識する機会を得られるばかりでなく、世界の多様な価値観に触れることで、世界を正しく知り、世界がより近くなり、世界平和へと繋がっていくのではないかと考えます。

叡智が世界を繋ぎ、思いやりで世界を結び、真心によって世界を平和にし、人を幸せにする。と、私は思っています。

現在の世界は、あらゆるカテゴリにおいて、二極化されすぎたことによる歪みが表面化しているように思われます。ニュートラルな部分、ゆとりが足りないように感じます。また少し観点を変えてみると、スポーツなら、観る、参加する、支える等、関わり方は様々でも、ルールのなかの競技の域を超えて、世界中のあらゆる世代の人々がスポーツそのものを純粋に楽しみ、あるいは、自らと向き合うことで、喜怒哀楽の感情が湧き上がり、感動し、価値観を分かち合うこともできます。音楽もまたそうです。それらは、心を豊かにし、人生を楽しむ要因の一つになります。人々が生きて行く上で人が定めたものが「ルール = 倫理」、生きて行く中で体得していくのが「競技 = 道徳」なら、そのどちらかに、すべてのもの、こと、ものごとを当てはめようとして、それに属さない一切を倫理にあらず、あるいは、徳を積んでいない者と、あらゆる価値観を限られた枠組みに当てはめようとして、人が作ったルールによって、ゆとりのない生きづらい人間社会へと、最近まで推移していたように思います。転換点を迎え、点や線の不安定な状況から、バランスの保たれる面、さらには、最も理想的な円から球体への成長局面に向かう取組みに積極的に参加できるよう、弊社の理念のもとに、五感 + 直感で感じたもの、こと、ものごとを、節度を持ちながらも、純粋な心で、スローガンである「OMOSHIROIをかたちに」表現しながら、「JAPAN TOWN」や「JAPAN STREET」の開発や、誰もが生き甲斐を感じながら人生を語れ、会話が行き交い、笑顔が溢れ、すべての素晴らしい人生観が世代を超えて、国境を越えて受け継がれ、地域の特性が生かされた豊かな街づくりに、誰もがわかりやすく共通の理解として認識できる「模型」や、「空間・コミュニケーションデザイン」をコンセプトとする私共の取組みが役に立つよう努めつつ、地球の豊かな未来のために、一翼を担えれば幸いです。

2017年1月

株式会社トライアード
代表取締役 堀口英人